気象予報士の航空気象 浅間山噴火 火山灰と飛行機 その2

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2009.02.11 (Wed)

浅間山噴火 火山灰と飛行機 その2

 大学の専攻は理系、エンジン工学を少しかじりました。ピストンエンジンのほうを主に勉強しましたが、タービンエンジンも理解しているつもりです。

 ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故では、以下のすべてが飛行機に影響を及ぼしたようで大変な事故だったようです。

融解
 ジェットエンジンは多軸エンジンで、数回圧縮され燃焼し数回タービンをまわして動力を得いています。
タービンモデル


 ジェットエンジンの燃焼室はおよそ1500-2000度、タービンを通過し800度前後で排気されます。

タービン温度

 火山灰に含まれるガラス質がおよそ900度前後で融解するため、完全に融解したガラス質はエンジン内部で凝固し目詰まりを起こし、エンジンストール(停止)を引き起こします。

 エンジンを失うことは飛行機にとっては致命的なことです。

付着
 速度を計測するためのピトー管がつまり、速度の表示が不良になります。高度計もくるう可能性があり、それらのデータを元にコンピューターで進路・時間・燃料などを計算しているためこれも使えなくなります。

ゼロピトー



 また、火山灰の酸性成分が機体を腐食させるため、長期的なダメージもうけます。

静電気
 高電位の静電気をもつ火山灰の雲の影響で無線の精度が下がり、最悪の場合では使用不能となります。

研磨
 火山灰に含まれる微細な粒子はさまざまな大きさで硬く、よって窓ガラスや機体を傷つけ、エンジンに重大な損傷を与える可能性もあります。火山岩が命中するような事故では想像したくない結果になるかもしれません。
 ブリティッシュの事故では、コックピットのガラスが研磨されスリガラスのような状態になり、パイロットの視界を奪われました。



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