気象予報士の航空気象 ノースウエスト乱気流は予測できたのか!?

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2009.02.23 (Mon)

ノースウエスト乱気流は予測できたのか!?

 改めて、20日のTAFとMETARのまとめです。METAR・TAFは今後、詳細な解説をしますが、今回は要点をまとめていきます。

まず、20日午前6時に発表された成田空港の局地予報
192124 03006KT 4000 -RA BR BKN008 BKN020
     TEMPO 1921/1924 1500 RA BR BKN003 BKN015
     BECMG 1923/2001 16004KT
     TEMPO 2000/2003 16016G28KT 2000 RA BR BKN005 BKN015
     BECMG 2004/2006 25012KT 6000 NSW BKN015 BKN030
     TEMPO 2015/2024 30016G28KT

 訳 (今後、METAR/TAFの解読方法もUPします。)

20日午前6時から21日午前9時までの予報
     北東風12メートル 視程4000m 小雨
                 低い曇り空
      6-9時の間 時々 視程1500m 雨
                 滑走路が見えないかもしれない低い曇り空
      8-10時にかけて 南風2メートルに変化
     9-12時の間 時々 南風強風 視程2000m 雨
                 滑走路なんとか見える低い曇り空
     13-15時にかけて 西風に変わり、顕著な天気なし(すなわち前線通過後)
     24時以降      北風


20ノース低気圧
低気圧モデル



 続いて、METAR 簡単な解読文を続けます。ポイントは寒冷前線の通過です。

20日午前09時30分
200030 31007KT270V340 1800 -SHRA BR FEW001 BKN002 04/04 Q1002 TEMPO 1500 RA BR RMK 1ST001 7ST002 A2960 P/FR
 北風 滑走路が見えないかもしれないほどの悪天 急激な気圧低下 滑走路は34

午前11時
200200 VRB03KT 3200 -SHRA BR FEW001 SCT003 BKN010 04/04 Q0997 NOSIG RMK 1ST001 4ST003 7ST010 A2945 P/FR
 風弱し 視程3km、少し回復 雲底も上昇、着陸支障なし 急激な気圧低下続く

午前11時14分
200214 16006KT 3600 -SHRA BR FEW001 SCT003 BKN050 05/04 Q0996 RMK 1ST001 3ST003 7SC050 A2941 P/FR
 南風変化 SPECI(特別通報)発表 滑走路変更16 急激な気圧低下続く

午前11時42分
200242 24005KT 190V280 3500 -SHRA BR FEW001 BKN003 BKN050 06/05 Q0994 RMK 1ST001 5ST003 7AC050 A2937 P/FR
 南西よりの風 SPECI(特別通報)発表 雲底低下 着陸やや難 視程3km

午前11時47分
200247 25006KT210V300 3200 -SHRA BR FEW001 BKN002 06/05 Q0995 RMK 1ST001 7ST002 A2938
 南西から北西へ風変化 SPECI(特別通報)発表 雲底さらに低下 着陸厳し

13時09分
200409 31010KT 1400 R34L/p1800D R34R/P1800N -SHRA BR SCT001 BKN002 03/03 Q0993
 北風 滑走路変更34 気温低下

14時44分
200544 30006KT 3500 BR SCT003 BKN008 05/05 Q0992 RMK 3ST003 7ST008 A2930
 天候回復

17時30分
200830 25005KT 220V320 5000 BR FEW030 07/06 Q0992 NOSIG RMK 1CU030 A2931
 最高気温


 おそらく午前11時14分に滑走路は34から16へ、正午前の天候は雲底がかなり低いため管制官もパイロットともに緊張した状態での着陸が続いていたと推測します。滑走路変更と悪天のため、成田への進入で順番・整理付けのため銚子沖での上空待機はよくあることです。
 
 銚子沖30NM(海里)にVENUSというポイントがあり、そこに待機場所が設定されています。最低高度は6000ftですが、滑走路が北から周り南に頭を向けて着陸することを考えると、10000-15000ft以上の高度で待機していたと考えます。

20ノースレーダー
 ×付近がVENUSポイント たぶん・・・


 気象解析をしていくと、どうしても寒冷前線のエコーにつっこんでしまったという考えが払拭できません。

しかし

 パイロットはプロです。まさか、悪天を予想できずにレーダーを使わずに成田に進入するとは思えないのです。

私を悩ます2点
 ①悪天を予測できずに、ベルトの対策をとらずつっこんだ
   なにやってんだよ。。。
 ②レーダーに反応なし 晴天乱気流 
   解析とちがう、未知の気象状態か???

①ならば、日本の気象の特徴を外国のエアラインに情報提供したほうがいいでしょう。
②ならば、その解析に全力をあげてもらいたいものです。

批判だけなら簡単です。

 乱気流遭遇後の機長の対応を批判する報道がありますが、なんの解決にもなりません。乱気流は未知のものです。乱気流に遭遇して、混乱して、ベルトを締めている状況で、医者でも看護婦でもない人たちが、何人怪我をしてどれぐらい重傷なのかなんて、即座にわかるわけがありません。過去の乱気流事故にも同様の事故が何件も報告されています。まして、パイロットは悪天のなかへ進入・着陸中で、客室乗務員の何人かがケガをしていた状況で、正確な情報を得る前に着陸を優先したのではないでしょうか。けが人1名の一報だけでは、重傷でなければ緊急線宣言をしないのもうなずけます。

 過去のも同様事故が発生しているということは、業界が一丸となって対策をとる必要があるということです。批判・非難はなんの解決にもなりません。

 あくまで、推測です。非難するときは、相手の状態、過失、考え方など、重々調べてからするものだと考えています。
 いま、いえる事は ワイドショーなどがよくやってますが、
ハドソン川の乗員と引き合いにすることはナンセンス。
ということです。

 また、日本の警察は航空事故後、国際協定があるにもかかわらず、国内・海外のエアラインを問わず、ずかずかと航空機に入ってきて、機長に手錠をかけると聞いたことがあります。

 清掃をして出発準備をしていたことは、そういう背景があることを忘れてはいけません。事故原因解決の証拠が消えたとは思えないですが、誉められたものではないですがね。むかし、カンタスは離陸直後に乱気流に巻き込まれ、重症患者をそのままオーストラリアまで運んでいきました。どちらも、すごい話です。

  報道はめっきり減りました。一方通行の批判報道ばかりで、んじゃぁ、どうやって飛行機に乗れば自分の身を守れるのか、危険な気象状態の特集を組んで報道してほしいものです。


 私は客観的な真実を知りたいのです。




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