気象予報士の航空気象 トルコ航空とノースウエスト航空乱気流の続報

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2009.03.08 (Sun)

トルコ航空とノースウエスト航空乱気流の続報

航空業界のニュースに飛びます。

 ノースウエスト航空の乱気流遭遇に続報がでました。通報した場所と解析が一致しないとか。

なんで

 なんと174キロ公海上としかなく、場所がはっきりしません。高度は9000メートル、300000ftです。

---予想が完璧に外れました。---

さらにいまさら天気図もない。

 ノースウエストの乱気流を取り扱った私の記事にある天気図から、この高度に乱気流が起きる可能性が見出せません。
700ノース9時
700hpaで3000メートルくらい、解析に値しない。。。


 揺れた事象に対し、あとから理由付けすることは有意義であり、比較的容易です。理由は、今後同じ可能性を秘めた事象に対し準備と警戒ができるからと、結果を絞った理由探しは過程を導きやすいのが気象の世界です。

---おてあげです。---

 いったい何が起きたんでしょう。サーバーでも買って、気象図をためておくんだった。。。


このまま、引き下がっては。。。正確な続報と、過去の天気図を入手できましたら、なんとか解析してみます。

トルコ機墜落


さて

 スキポールのトルコ航空、電波高度計のご表示よる墜落事故ですが、もう扱わないと述べたのですが、やっぱり飛行機好きには語りたくなる悪いクセがあります。

ごめんなさい。

事故発生0940Z  スキポールのMETAR
EHAM 250955Z 21010KT 4500 BR BKN007 OVC008 05/04 Q1027 TEMPO 2500
EHAM 250925Z 20010KT 4500 BR SCT007 BKN008 OVC010 04/03 Q1027 TEMPO 2500

 高度700メートル、約2000ftぐらいでご表示によるエンジンの推進力の低下が起きたのですが、旅客機の着陸の仕組みは以下のようになっています。

 事故当時の天気のような低い雲が立ち込め、着陸1分前ぐらいにしか滑走路を視認できなさそうなときには、ぎりぎりまで自動操縦をつかったり、そのまま自動着陸をしたりする場合があります。

 自動操縦で進入することは、サボっているわけではなく、操縦は機械に任せ滑走路の視認と、位置・高度・速度の把握、その他おかしな事象がないかを機長と副操縦士で確認したほうが安全だからです。

 天気の悪い日に、一人が必死に操縦し一人が監視するより、二人で監視したほうがより安全という現代の旅客機を操縦する基本的な考えです。

 1分前の根拠は、進入中の飛行機の速度は150ノットくらい、1分2.5マイル(海里)です。事故当時使用していた滑走路18Rの着陸装置はILSで、その進入角度は3度、これを計算するとおよそ1分2.5マイルで750ftの位置になります。

スキポール3パス
進入1分前

 高度計で主計器は気圧高度計です。これは地上と気圧差によって高度を算出する単純な仕組みです。これの故障の原因のひとつには着氷が考えられます。

 対し、今回故障したのは電波高度計です。これは地上に発した電波が帰ってくるまでにかかる時間から高さを算出しています。これの故障の原因として気象は考えにくいです。
 地表面が雪氷ででこぼこしていた場合、電波が拡散して、わずかな誤動作の可能性がありますが、この事故ではまず無関係です。

 パイロットは主計器である気圧高度計によって進入を開始しますが、地表付近に近づくと電波高度計も表示されます。月刊エア○インで昔読んだ記憶では、3000ft以下ぐらいで表示が始まるようです。

 気圧高度計による読みは気圧からの換算値なので「高度」、電波高度計による読みは純粋な「高さ」になります。

 気圧高度計は進入する空港の代表地点の気圧で補正されて高度を表示するため、目的とする滑走路の標高と機上の高度計とはズレが生じることがあります。各空港のど真ん中辺りが、その代表地点に設定されること多く、その地点と滑走路の標高にズレがあると当然そうなります。

 自動着陸の場合、電波高度計で地上接近間近を判断するためより目的の滑走路の標高とのズレが小さくなります。接地に対する精度が上がるということです。

が、このトルコ航空の場合、これが仇(あだ)になりました。

 飛行機は空中なのに機械が接地と判断したため、接地操作:エンジンの推力を絞り、機首上げという、失速するためのまさに自殺行為の動きをしてしまったのです。しかも低高度!!


しかし、パイロットがこの気圧高度計と電波高度計の異常に気づかなかったのか、そこが疑問です。


これは私の分野ではないので、今度こそこれ以上突っ込みません。




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