気象予報士の航空気象 前線霧 解析

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2009.03.21 (Sat)

前線霧 解析

昨日は午前中に寒冷前線が関東を通過していきました。

metarにはそれが顕著に現れています。以下、成田の時系列のmetar

午前6時
192100Z 21014G25KT 180V250 9000 -SHRA FEW020 SCT130 BKN180 16/14 Q1005 NOSIG RMK 1CU020 4AC130 7AC180 A2970
南西強風 視程9km 小雨 気温16度 露点14度

午前9時
200000Z 21014KT 9999 -SHRA FEW015 BKN025 BKN030 16/13 Q1005 TEMPO 21015G28KT RMK 1CU015 5CU025 7SC030 A2970
南西風 視程10km以上 小雨 気温16度 露点13度

午前10時 寒冷前線通過 気温低下
200100Z 31025G35KT 280V340 3500 SHRA BR FEW004 BKN010 BKN020 FEW030CB 13/12 Q1007 TEMPO BKN008 BKN015 RMK 1ST004 5ST010 7CU020 1CB030 A2975 CB 40KM NE MOV SE
北西強風 視程3500m 気温13度 露点12度 CB:積乱雲 北東40kmに位置し南東へ移動中

正午 太平洋上を通過する低気圧の影響か?
200300Z 18003KT 140V220 9999 -SHRA FEW005 SCT020 BKN100 13/12 Q1006 NOSIG RMK 1ST005 3CU020 7AC100 A2972 0258 MOD TURB 7000FT 15NM S NARITA B777
南風よわし 指定10km以上 小雨 気温13度 露点12度 成田の南30km 高度7000ftでモデレート・タービュランス 機種はB777

午後3時 予報より気温が下がらず、ぽかぽか陽気 しかし連日の20度より低いので、体感は寒し
200600Z 04009KT 9999 FEW025 16/08 Q1007 NOSIG RMK 2CU025 A2975
北東風 市営10km以上 快晴 気温16度 露点8度

青空

 前線通過中は低層の風の場が、荒れに荒れているため、めちゃくちゃ揺れます。エアーバンドより、タービュランスの報告が頻繁に行われていました。

 昨日の天気予報では、午前中に雨が降りその後、北風によって気温が下がる予報を出していましたが、外れてますね。うーーむ。まぁまぁ暖かかったですよね。

 また中部空港では前線霧が発生していました。

 大阪ではある会社が管制トラブルを起こしていましたが、それは気象とは関係がないのでここでは取り扱いません。

 今日は東京と長崎でサクラが開花したようですね。花見の後、ごみが多いニュースになる時期ですか・・・
桜開花

Yahooのニュース サクラの開花に関するニュース

 サクラの開花は積算温度が関係しているといわれています。こちらはサクラの開花については、こちらのブログが詳しいです。

いま、そこにある雲  ←クリック


さて、中部空港の前線霧について

前線霧とは前線に伴って発生する霧で
1.前線に沿って暖気と寒気の二つの空気塊が混合して発生する霧
2.前線の通過後に雨で湿った地表が冷却して発生する霧
3.温暖前線の通過に先だって冷たい空気が雨の蒸発による水蒸気の補給を受けて発生する霧

ASAS20MAR00Z.jpg
20日午前9時の地上解析図

さてさて、中部空港の時系列のMETAR

191500Z 12004KT 4500 -SHRA BR FEW015 SCT040 BKN050 15/14 Q1011 TEMPO SHRA BR
20日深夜0時 視程4500m 小雨 気温15度 露点14度

深夜0時なのに気温15度!


191800Z 03003KT 2500 -SHRA BR FEW003 BKN007 15/14 Q1008 TEMPO SHRA BR FEW003 BKN012
午前3時 視程2500m 雲量2/8以下の雲が地上から100m付近 気温15度

低層に雲がたれこみはじめ、視程が低下2500m 北風に変わっているので、前線通過、天候は回復するはず。。。なのに・・・


192100Z VRB02KT 0700 R36/0350V0600U FG FEW001 SCT004 BKN020 14/14 Q1008 BECMG 32015KT 6000 NSW
午前6時 ついに視程1000mを切る 雲量2/8以下の雲が地上から30m付近 気温・露点共に14度

車の運転もやばいよ  「BECMG 32015KT 6000 NSW」(北風に変わり天候回復) 北風に変わったので、天候回復を予報。


192130Z 25005KT 0200 R36/0250V0400U -SHRA FG FEW001 SCT005 BKN015 14/13 Q1008 BECMG 32015KT 6000 NSW
午前6時半 視程200m 滑走路視距離250-400m

ILS CATⅢのある中部は資格を持っている乗務員と飛行機なら着陸できますが、かなり厳しい天候です。まだ早朝だから影響小


192200Z 22006KT 0800 R36/1200V1600D -SHRA FG FEW001 SCT020 BKN030 14/13 Q1008 BECMG 32015KT 6000 NSW
午前7時 視程800m

192230Z VRB01KT 1800 R36/1400VP1800U -SHRA BR FEW002 SCT035 BKN045 14/14 Q1008 BECMG 32015KT 6000 NSW
午前7時半 視程1800m

192300Z 32009KT 1200 R36/1700U -SHRA BCFG BR FEW002 SCT008 BKN035 14/13 Q1009 BECMG 4000 BR
午前8時 視程1200m

午前6時から「BECMG 32015KT 6000 NSW」(北風に変わり天候回復)と報じていましたが、午前8時にはちょっと弱腰、「BECMG 4000 BR」(視程4000m もや)に変わりました。


192330Z 31011KT 9999 FEW010 BKN045 14/13 Q1009 NOSIG
午前8時半 北風 視程10km以上

たった30分で、視程が1200mから10km以上、中部空港にてこの劇的な変化をこの目で見ていたかったです。

なぜ、これほど視程が悪く、回復予報がはずれたのか?
答えは簡単。

ダブル・コールド・フロント!  勝手に名前付けました。

20日09時850hpa
20日9時 850hpa 高層天気図

 寒冷前線が短期間に二つ通過したのでした。まずは太平洋岸を通過する低気圧が伴う、天気図には見えない寒冷前線が午前5時ごろ通過しました。空港気象台もこれで天候が回復すると判断し、「BECMG 32015KT 6000 NSW」(北風に変わり天候回復)を発表しました。
 その後、三陸沖から伸びていた寒冷前線の影響を受けました。ここが気象台としては予測していなかったようです。

 太平洋岸低気圧が通過後に午前6時ごろから南西風に変わったことが、2番目の寒冷前線の通過を予兆していました。

 降水が続き、南西の湿潤な空気の流入、日の出前の一番太陽エネルギーがない地上、そこにいったん北風になり気温が下がり、その後またもや南西より湿潤な風の流入が始まりました。この結果、視程が200mまで下がるという現象になったようです。

 これは中部空港が海上であること、知多半島にある山塊の影響もあるかもしれません。しかし、広島や熊本のような丘の上にある空港以外で、ここまで視程が下がるのはまれではないかと思います。


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